ホームインスペクション

シロアリの原因は、古民家ならではの意外なもの!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

さて、みなさん。
永く心地よく暮らせる住まいづくりのスペシャリスト
NKプランニング株式会社(中谷工務店)中谷耕三です。

今回は、家の大敵『床下の湿気』についてのお話です。

※ご注意
今回の記事はシロアリのお話です。

シロアリに食べられた木材などの
写真があるとわかりやすくなるのですが、
その類の写真が苦手な方もおられるかと考え、
シロアリ関連の写真は全て消して一切使っておりません。

文字ばかりになり
読みにくくなっているかと思いますが、
ご了承ください。

「シロアリが出たのですが・・・」

6月から8月にかけて、
シロアリのお問合せが多くなります。

シロアリ被害が大きくなる恐れもありますし、
なにより気分も良くないので、
できるだけ早くに伺うようにしています。

さて今回の調査物件は、
築70年ほどの古民家です。

古くから建っている家ならではの、
原因と対策があります。

シロアリ発生の原因

シロアリは湿度と暗がりを好みます。

常にジメジメした床下は、
シロアリの格好の活動エリアになります。

近年建てられた住宅は、
『ベタ基礎』になっていて床下に土は見えません。

床下に土が見える『延べ基礎』
古民家ならではの『石場建て』は、
シロアリの影響を受けやすくなります。

今回の調査は古民家なので、
基礎のスタイルは『石場建て』です。

依頼者が羽アリを見たところから床下に入ると、
柱、束、大引とシロアリに食べられていて、
『蟻土』に包まれていました。

蟻土とは、
シロアリが木を食べる場所で風などが入らないように
表面を覆うための土のことを言います。

その付近を良く調べてみると、
案の定柱石が湿っています。

石の周りの土はそんなに湿っていないのに、
柱石だけが極端に湿っているのが不思議です。

普通はこんなに偏ることはないのですが、
この原因は後ほど判明することになります。

床下をどんどん潜っていくと、
白カビが見受けられます。

これはかなり湿度の高い証拠です。
健全な状態とは言えません。

たくさんの束をよく見てみると、
『シロアリの蟻道』 も発見されました。

『蟻道』とは、
シロアリが作る空気や光を避けるためのトンネル状の道で、
土や糞でできています。

これがあると間違いなくシロアリがいる証拠です。

シロアリの基本対策

シロアリは『湿度』を好むので、
通気による乾燥 がとても重要になります。

床下にスムーズに風が流れることで、
乾燥した状態を作り出すことができます。

そのためには、
床下に風を送り込む出入口が必要ですね。

それが『床下換気口』です。

近年の工法では床下換気口の代わりに、
基礎と土台の間に硬質プラスチックでできたスキマの空いた
『基礎パッキン』なるもので代用しますが、
昔の家はそうはいきません。

床下換気口が規定通りにあっても、

  • もともと風通しが悪い
  • 物置などでふさいでしまっている

などで効率が良くない場合があります。
その時は、『床下換気扇』をおすすめしています。

床下換気扇です。既存の床下換気口に取り付けます。(出典:三菱電機HP)

床下に風の流れを作り湿度を吐き出して、
シロアリやカビの繁殖を抑える効果があります。

浴室、トイレ、台所などの水回りを中心に換気扇を据付けます。
北側および北西側に排気するよう据付ることが理想です。

さて、今回の原因は・・・

今回の調査は、
普通の床下よりも異様に湿度が高い状態です。

その原因は、
古民家ならではの意外なものでした。

なんと『芋穴』に水が溜まっていたのです。

こちらが『芋穴』です。古民家の床下にはよく見かけられます。(当社施工事例ですが、今回の調査写真ではありません)

『芋穴』とは、 床下に食料を保存するために掘られた穴のことで、
その掘った土を壁土に転用する事例もあります。

かなり深く掘られる事例もあります。ここに雨水が溜まったら大変です!(当社施工事例ですが、今回の調査写真ではありません)

私も数多くの古民家の床下を潜ってきましたが、
今回の事例は初めて驚いています!

先述した柱石は、
プール状態になった芋穴の水分が、
柱石の真下にしみ出しているのではないか?

と推測されます。

水を汲み出したうえで埋め戻すことを
強く薦めたのは言うまでもありません。

プロの目の検査から、安心の住まい選びを

近年では、
新築住宅とともに、
古民家を含めた中古住宅が注目が集まっています。

いままで建ってきた建物は、
どのような状態になっているかは、
外からではわかりません。

今回の床下調査のように、
きちんと調査をしたうえで検討するのが安心ですね。

そんなときには、
住宅に精通した一級建築士の私が、

あなたの大切な住まいを丁寧に検査する、

住宅検査のプロ「ホームインスペクター」

によるホームインスペクション のご検討をおすすめいたします。

わかりやすく丁寧な説明を心掛け、
あなたの心地よい暮らしのサポートをさせていただきます。

当社のホームインスペクションでは、

50年以上住宅に関わってきた経験と知識から、

きめ細かい調査でご納得の内容をお約束いたします。

  • せっかくリフォームするのに痛んでいたところが残って、 そのままになったらどうしよう・・・。
  • 屋根や壁の修繕時期なので、いっそのこと家を総点検したい。
  • あまり使っていない離れがあるけど、大丈夫なのかな?
  • 中古住宅を購入したいけど、どんな状態になっているかわからない。

このようなお悩みや心配事がおありの方、

お気軽に当社にご相談ください

ご納得いただけるまで、
丁寧にサポートさせていただきます。

費用面やオプション調査など、
より詳しくは、 当社ホームインスペクション特設ページでご覧ください。  

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。    

 

安心の住宅を手に入れるには、信頼のおける住宅調査から始めましょう!

地震に強い、地震に安全な住まいのために、耐震診断・耐震改修を!

家族に優しい住まいに、ユニバーサルデザイン・バリアフリーの介護改修を!

新築から古民家再生、耐震、バリアフリーリフォームは、NKプランニング株式会社(中谷工務店)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

住まいのことなら何なりとお問合せください

木造住宅のことなら気兼ねなくまずはご相談ください。親身になってご対応させていただきます。
リフォーム・リノベーション・古民家再生・新築・耐震介護改修・水まわり・エクステリア など。

詳細はこちらから

コメントを残す

*