古民家再生

古民家リノベあるある -梁の取付高さの違いの解決方法-

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さて、みなさん。

永く心地よく暮らせる住まいづくりのスペシャリスト
NKプランニング株式会社(中谷工務店)
中谷耕三です。

今回は、
ご質問をいただきましたので、
お答えしたいと思います。

3月15日のブログ
古民家リノベで私がこだわるところ3選
の中で、

【1:古民家の柱・梁は一切動かさない 】

と書いています。

そこでこんな質問をいただきました。

「梁の位置が違って頭に当たりそう。
 でも、梁を上にあげないでどうやって
 問題解決しているのですか?」

当社施工前写真:左右の梁の取付高さが違っていて、右側の床の高さで床を作ると頭を打ちます。古民家はこの問題を解決しなければなりません。

このご質問は、
ちょうど上記のブログの

柱や梁は一切動かさず、
補強したうえで少し削るか、
梁の下をくぐらない動線になるように、
間取りや家具レイアウトで工夫します。

この部分にあたりますので、
もう少し詳しく
当社の施工事例から

「頭が当たるかもしれない」の解決策
を、ご説明したいと思います。

当社が行っている工夫

古民家改修で、
梁が頭に当たりそう問題
を防ぐために行った代表的な事例2つを紹介します。

1:補強を行ったうえで、少しカットする
2:家具のレイアウトで動線を分ける

それでは順を追って紹介します。

1:補強を行ったうえで、少しカットする

梁の長さは、だいたい4mになります。
その両端から1mほどの位置に
柱をつけて梁を支えたうえで、
柱の間2mの部分だけ少し切り取る方法です。

材料が細くなってしまいますが、
その分を柱で補強するから安全です。

という考えです。

これは間取りにもよりますが、
もともと壁が少ない古民家の構造なので、
壁の追加補強も一緒にできる方法です。

2:家具のレイアウトで動線を分ける

頭が当たりそうな梁の真下に
ピッタリ収まる家具を作り、
動線を分ける方法です。

当社施工中写真:画面中央の梁の高さを変えずにくぐります。左側の柱で梁が終わっているのがポイントです

 

当社施工写真:梁の下に家具を作りつけて、その左右を通れるようにしています。

こちらの施主様のうち、
おばあさんは背が低かったので、
写真の家具の右側で梁の下をくぐっていただきます。

他の家族の方は、
柱の左側で梁をくぐらない動線で生活してもらいます。

くぐれない梁は、くぐれる人だけくぐってもらおう。

の発想から作らせていただきました。

当社施工事例:上記写真と同じところを別アングルから。中央家具右側は、おばあさん専用通路です。

私の古民家の向き合い方

私は古民家に対して、

できるかぎり、あるものをそのまま使ってもらう

ことを信条としています。

この何事もすざましい勢いで移り行く世の中で、
普遍的なモノや空間は大切だと考えています。

普遍的な空間が住まいの中にある。
住まいそのものが永い時間を生きている。
その刻を感じて日々を心地よく暮らす。

この忙しい時代だからこそ、

自分自身の時間を生きる空間が、

古民家なのではないでしょうか。

 

今回も、
最後までお読みいただきありがとうございました。

 

※当ブログの写真無断転用を固く禁じます。

 

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