空き家問題を考える

【空き家を管理する②】老朽化を遅らせ資産価値を維持する5つの方法

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さて、みなさん。

永く心地よく暮らせる住まいづくりのスペシャリスト
NKプランニング株式会社(中谷工務店)中谷耕三です。

今回は、
空き家を管理する②
老朽化を遅らせ資産価値を維持する5つの方法

と題して、
空き家の管理について考えてみたいと思います。

皆さんは、家の管理についてこんな風にお感じではありませんか?

「家をそのまま使わずにおいておくのだから、
急に痛んでくることはないだろう。」

「『家は放っておくと痛む』というけど、
セールストークじゃないの?」

しかしながら、
私は仕事柄、およそ20年間たくさんの家を見てきましたが、
使っていない家ほど、傷みはひどくなっているのは明らかです。

  • 使っていない家なのになぜ傷んでくるのか。
  • 具体的な痛みの事象

については、以前のブログ
持ち主だけの問題ではない!空き家の劣化と周辺に与える悪影響

に詳しくまとめましたので、
併せてお読みいただければ幸いです。

今回のブログは、

空き家の老朽化を遅らせ資産価値を維持する5つの方法

  1. 換気を行う
  2. 水を流す
  3. 雨漏りのチェック
  4. 家の外部のチェック
  5. 家の庭木のチェック

にまとめてお伝えいたします。

換気を行う

空き家が急速に老朽化してしまう
一番の原因は 【 湿気 】 です。

日本は湿度の高い国です。
人が暮らしていないと窓を開けなくなるので
湿気がたまってしまいます。

このたまった湿気が、
家を腐らせたり、カビ発生の原因になります。

湿度が溜まるのを防ぐには、
定期的に換気をすることが大切です。て

定期的に空気を入れ替えて風を通して、
家にたまった湿気を逃がす事が必要です。

この換気をするときには注意点があります。

とくに注意してほしいのが、
靴箱、押し入れ、クローゼットなどの場所です。

湿気が溜まりやすい構造になっているため、
徹底的な換気を心掛けてください。

 

水を流す

空き家を管理するために

【水を流す】

ことも欠かせません。

水道を使わずに放置してしまうと、
水道管が錆びてくるためです。

水道管の錆が原因となって
水道管そのものが破裂してしまう事象も起きています。

その他にも、
長い間水道を使わずに放置しておくと、
水道管のなかにある水が蒸発して乾いてしまいます。

キッチンや洗面台の下部には、
下水管からの空気が水道管を伝って流れ込むのを防ぐため、
『トラップ』と呼ばれる水が溜まるところがあります。

この溜まっている水(封水といいます)が蒸発して無くなってしまい、
家のなかに悪臭を招くことになってしまいます。

このまま放置すると最悪の場合、
水道管から害虫やネズミや侵入することもあります。

 

水道管を錆びさせない。
トラップ内の封水を蒸発させない。

このために、定期的に水を流して、
異常が無いか確認する必要があります。

水を流すペースは、
最低でも1か月に1回くらいが目安です。

チェックすべきところは、
水の出が悪くないか、
赤茶色の水が出ないか、
などがポイントです。

水を流す時間は
1分くらい出しっぱなしにする
のを目安にしてください。

 

雨漏りのチェック

木造の家の大敵は『水』です。
特に屋根からの雨漏りは大変なことになります。

そのまま放置してしまうと、
壁や畳に大量のカビが発生します。

そのうえ、
天井や柱の木造の
構造部分を腐らせてしまう原因
にもなります。

これでは、
建物の資産価値の大幅な減少がおきます。

 

雨漏りしているかどうかのチェックは、

  • 壁紙の一部が剥がれている
  • 天井にシミがあったりする

ことで見極めることができます。

 

雨漏りが問題なのは、
雨漏りが気づかずに進行している
こともあるというところです。

雨漏りを実際に発見した時点で、
既に悪化している場合が多々あります。

空き家を管理していて、

  • クローゼットや押し入れにカビが発生してる
  • 部屋に入った時に悪臭がある

ときは雨漏りを疑ってみてください。

 

雨漏りは悪化するまで発見することがとても難しく、
また見つけたとしても
自分で完全に修理するのは困難です。

少しでも早く見つけるためにも
こまめなチェックが大切です。

 

家の外部のチェック

まずは家の外部のチェックですが、

  • 外壁の塗装の剥がれ・ひび割れやカビ
  • 樋の外れ・つまり
  • 窓ガラスが割れていないか

等を確認しましょう

特に重要なポイントが【窓ガラスの割れ】です。

まずは屋内に侵入されている可能性があります。

もし侵入されていなかったとしても
建物の窓が壊れているのを放置すると、
それが
「誰も当該地域に対し関心を払っていない」
というサインとなり、
犯罪を起こしやすい環境を作り出す。

と考えられています。

これが、
アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリング氏が提唱した

『割れ窓理論(Broken Windows Theory)』

と呼ばれるものです。

空き家の老朽化はまさにこれに当たり、
老朽化を放置すると周辺環境に悪影響を及ぼします。

 

庭木のチェック

家の周辺状況だと、

特に庭木の手入れは重要です。

庭を放置したままだと害虫が発生する原因となり、
近隣住人とのトラブルの原因になります。

庭をそのまま放っておくと、
どんどん雑草が生い茂っていき、
庭に生い茂った雑草が
害虫たちの住処になってしまいます。

こうして大量に発生した害虫は、
家や近隣にも悪影響を与えることがあります。

また、
自分の家の敷地からはみだした雑草や樹木を
隣の家の人は勝手に切ることができません。
近隣住人とのトラブルの原因にもなります。

もしも、
遠くに住んでいてなかなか
空き家の庭の手入れができないというのなら、

  • 防草シートや除草剤などを活用する
  • 空き家管理サービス会社に依頼する

等の方法があります。
詳しくはチェックしてみてください。

 

空き家の問題は根深い

今回は、
空き家の老朽化を遅らせ資産価値を維持する5つの方法
をテーマにまとめてみました。

これからも、

  • 空き家が地域に与える影響
  • 家族で考えておきべきこと
  • 空き家の管理の方法

等を書いていきたいと思います。

皆さんの身近で起きている『空き家問題』
お役に立てればと思っています。

以前より続けているブログシリーズ
【 空き家問題を考える 】

も合わせてお読みいただければ幸いです。

【 空き家問題を考える 】シリーズ記事

①空き家の現状を知る

1:避けては通れない!皆さんの身近で起きている『空き家問題』の現状
2:持ち主だけの問題ではない!空き家の劣化と周辺に与える悪影響
3:空き家の維持管理の責任と発生するコスト
4:トラブル回避!空き家を相続するときの注意点

②空き家に備える

5:空き家に対する備え①:まずは空き家を調べてみよう
6:【必ずチェック!】空き家に対する備え② 登記内容を確認しよう
7:空き家に対する備え③『家族で話し合おう』
8:空き家に対する備え④ 空き家を活かす【生前整理】のポイント

③空き家を管理する

9:【空き家を管理する①】「お知らせする」から始めよう

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

参考資料・出典:

損する・損しない空き家 ~空き家発生予防のための23箇条~
ひょうご住まいづくり協議会事務局

『割れ窓理論(Broken Windows Theory)』
出典:Wikipedia

 

 

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