住まいと介護

【②手すり】ユニバーサルデザインから見た住まいの基礎知識 2/5

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さて、みなさん。
永く心地よく暮らせる住まいづくりのスペシャリスト
NKプランニング株式会社(中谷工務店)中谷耕三です。

今回は、
ユニバーサルデザインから見た
住まいの基礎知識を紹介する全5回シリーズ

①段差
②手すり
③ドア
④階段
⑤車いす

についてお話します。

手すりの必要性

普段から立ち上がるときや、
ショッピングモールを歩いているとき、
クルマの乗り降りのグリップなど、

手すりとして触れる機会は多いものです。

『 手すりを使う人は特別 』
と区別することなく、

直観的に誰もが使えて
安全に快適を得られる

ユニバーサルデザインの最たるものが、

【 手すり 】

なのです。

誰もが同じように快適な
住まいの安全を考えてみませんか?

 

手すりの働き

では改めて、
手すりの種類と働きから見てみましょう。

手すりは
【縦手すり】【横手すり】
に分かれます。

縦手すり

縦手すりは片手でつかむことが多く、
手すりを持ちながら何かを行う
用途に用いられます。

横手すり

横手すりは両手で持つことが多く、
より身体の安定が保てます。

両手で持って起き上がる。
廊下を体重を預けながら歩行する。
など、
体重がかかることを考えて計画します。

 

手すりの高さ、取付高さの目安

手すりの取付高さや位置を、身体の動作別に見てみましょう。

立った姿勢・歩く

横手すりは、
手首の高さと大転子(ポケットの位置)の間が目安となります。

 

縦手すりは、
床面から75㎝程度の高さから、長さ60㎝以上の手すりにするのが目安です。

これは、
人は肘から肩までの間の高さの位置をにぎるからです。

 

階段の上り下り

階段は高さを含めた移動となるので、
手すり位置と高さは重要となります。

手すりの高さ

手すりの高さは、
前のめりにならないように、
少し高めの75~80㎝が目安です。

取付箇所

取付箇所は、
階段の両側に手すりが欲しいところですが、
階段の幅を圧迫して付けられない場合は、

くだりのときの聞き手側
に取り付けるようにしましょう。

上りぐち、下りぐち

上りぐち、下りぐちには20㎝以上の水平部分を設けます。
特に下り口はつかみ損ねると、
階段を落ちてしまう恐れもあるので重要です。

 

立ち座りの動作

肘の高さに近く力が入りやすいこのが大切で、

椅子の座面から20~25㎝に横手すり
椅子の先端から15~30㎝に縦手すり

が目安となります。

 

手すりの色と形

手すりの色は、すぐに見分けがつくことが大切で、
大まかに床材の色に近づけて考えます。

コントラストが判断しづらい方の場合、
より安全が求められるトイレなどは、

【 白い壁に赤い手すり 】

といった方法もあります。

手すりの端部は、
壁側や下向きに曲がったものを選びます。
端部がまっすぐなままだと、服の袖が引っかかるためです。

 

手すりの断面形状

基本的に丸形になっていますが、
リウマチや握力の弱い方には不向きです。

長い廊下を移動するときの横手すりなどは、
平面の板を使って手すりにして、
握らずに手をのせたまま滑らせて移動します。

 

手すりを両側から使いたいとき

出隅手すり(角に取り付け)

廊下の角や回り階段など、
両側から手すりを使いたいときに便利です。

 

オフセット手すり(平面に取り付け)

握る部分が壁から飛び出した形をしている縦手すりで、
浴室と脱衣室との間に使うことが多いです。

 

取付の注意点

万が一手すりが取れてしまわないように、
しっかりとネジ止できるように壁の中に下地が必要です。

今すぐに手すりが必要でなくても、
下地をいれておくことで、
将来の追加工事の費用を抑えることができます。

 

手すりを計画するときに

これまで書いてきました高さや位置は一般的な目安です。

利用者の身体の状態に合わせて適切な位置に取り付けることが重要です。

高齢者の日常動作に詳しい【ケアマネージャー】
介護改修の専門家【福祉住環境コーディネーター】

の意見を取り入れて、
快適な住環境になるように計画するのが大切です。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか?

手すりは安全な住環境を作る第一歩です。

日常の動作を活発にして、
運動量を確保する役割も担います。

ユニバーサルデザインは、
これからもいまの住まいに永く住み続ける大切なポイント

なので、
改めて見直されてみてはいかがでしょうか。

 

当社は約20年の介護改修工事年の実績があります。
地域の住環境向上の一助として行ってまいりました。

ご相談やご質問などお気軽に

コチラまでお問合せください。

親身になってお応えいたします。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

参考書籍・画像引用:
LIXIL いつもイキイキ 住まいのUDガイドブック

 

 

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